『劇とは、時代を映す鏡である』

佐藤健志は、劇作家という特異なキャリアを持つ鬼才の評論家である。その卓越した分析力を発揮して、鋭い洞察を世に与えてきた。

氏の評論の秘密は「作劇術」にある。“世界は舞台、人は役者”という大劇作家ウィリアム・シェイクスピアの思想を踏襲、精力的な活動を続けてきた。22歳で執筆した戯曲『ブロークン・ジャパニーズ』は、〈言語と人間〉をモチーフに、中国が日本を圧倒しつつある現状を予見したかのような内容になっている。1989年、氏は同作品により文化庁舞台芸術創作奨励特別賞を最年少(当時)で受賞した。

作劇によって培われた類稀なる分析力は、評論にもそのまま活かされ、他の評論家の追随を許さない。一般的な評論家が「政治」「経済」「歴史」など特定の1つの分野から物事を分析するのに対し、佐藤氏は「社会は、いくつもの要素が網の目のように絡まり合って成り立つ」という前提のもと、常に多角的な視点をもって世の本質をあぶり出してきた。物事の核心を浮き彫りにする評論は、各界から評価され、現代日本の知を代表すると評された大蔵省(現・財務省)財政金融研究所の「21世紀の経済・社会システムを考える研究会」の委員も務めた経験がある。

作家/評論家

佐藤健志

ホーム | 会社概要 |  特定商取引法上の表記 |  プライバシーポリシー |  株式会社経営科学出版 サポート 利用規約

掲載の情報・画像など、すべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます。
大阪府大阪市中央区安土町2丁目3-13大阪国際ビルディング13F  FAX:06-6268-0851
Copyright 2022 株式会社経営科学出版. All Rights Reserved.

そして今なら特典として、「GHQが消した日本の英雄 - 乃木稀典」をお楽しみ頂けます。通常は非売品ですので、ご購入して頂くことはできません。しかし、今だけ特別に、歴史講座「幕末・明治維新・日清日露戦争」をご購入頂いた方に差し上げます。合計1時間43分の動画となっており、その気になる内容は...

 

今だけの特典付き

講義1 「近代日本の夜明けと乃木希典」

講義2 「西郷隆盛 vs. 乃木稀典」

講義3 「放蕩・ドイツ留学・日清戦争」

講義4 「日露戦争」

講義5 「武士道・水師営・学習院」

講義6 「自刃の真相」

講義7 「乃木将軍の世界的名声」

講義8 「乃木夫妻の殉死」

国が病むとき、現実も崩れる。

敗戦で生じた〈国家否定〉への感染は、
新自由主義のもと重症化した!

>アーカイブを申し込む

共通の現実認識がなければ、
経世済民はありえない。

日本再生の道は、なかなか見えてきません。
2020年以来のコロナ禍は、デフレ不況に長年苦しんできた経済をいっそう悪化させました。
さらに2022年に入ると、ウクライナ戦争を契機として、景気が回復しないままの物価高騰、つまりスタグフレーションが生じています。
急速な円安の進行も、このような〈経済の衰弱〉を反映したものと言わねばなりません。

7月には憲政史上最も長く総理を務めた安倍晋三氏が、銃撃により殺害されました。
しかもその後、驚くべき事実が浮かび上がります。
保守のナショナリストと目されてきた安倍氏が、反日的な教義を掲げ、「霊感商法」などの社会問題も起こしてきた韓国の新興宗教・統一教会(現・世界平和統一家庭連合)や、その関連団体と、浅からぬ関係を持ち、選挙でも支援を受けていたのです。
わが国の保守、わが国のナショナリズムとは一体何なのか、ワケが分からなくなってくるではありませんか。
国家が重症の病に陥っている、そう評しても過言ではないでしょう。

なぜ、こんなことが起きるのか?
この点を明快に解き明かすキーコンセプトがあります。
ずばり「コンセンサス・リアリティ」

コンセンサス・リアリティとは「社会規模で共有される現実認識」のことです。
具体的には「世の中はこういうものだ」「物事はこうやって進めるのが正しい」「こんなことは、したくてもやってはいけない」といった点をめぐる了解。
これらの合意があればこそ、われわれは日々、安心して暮らすことができますし、異なる立場の相手とも、ケンカすることなく利害調整や合意形成ができる。
ここから「見解や主張の違いはあっても、みんな同じ社会の一員なのだから、一緒に社会を支えよう」という連帯感が生まれるのです。

その意味でコンセンサス・リアリティは、インフラの中のインフラ
経世済民の最も重要な基盤にほかなりません。
ところが現在の日本では、このコンセンサス・リアリティが崩壊しつつあるのです。
 

この人々に現実は見えているか?

『READ INTO GOLD 黄金の知的体験』には、通常の読書会とは異なるユニークな特徴があります。
第1期第1回『フランス革命の省察』をめぐる動画で、佐藤氏が述べていたように、それぞれの本から叡智を引き出す方法が二重化されているのです。

内容を素直に読み取るだけが、読書の方法ではありません。
本の内容の妥当性を問いかけ、いわば著者と議論するように読んでゆくことで見えてくるものもあります。

後者の読み方をする場合、本の内容に矛盾や破綻があることは、必ずしもマイナスではない。
矛盾や破綻の存在自体が、叡智にいたる思考をうながすのです。

優れた本については、その内容をストレートに抽出する。
矛盾や破綻のある本については、「なぜそうなったのか」を分析しつつ読み解くことで、著者の意図を超えた洞察を引き出す。
この二重性こそ、佐藤氏の読書会の大きな魅力と言えるでしょう。

そればかりではありません。
参加者のみなさまと、インタラクティブな交流を繰り広げることで、新たに見えてくる叡智もあるかも知れない。
2022年の第2期では、佐藤氏の要望によりQ&Aがいっそう充実しますが、この場合、読書会から得られる叡智は三重構造となります。
まさに「知のメタバース」。

気になる金額ですが、「多彩なテーマをしなやかに」という読書会の目的を踏まえ、1万1千円(税込)といたしました。
オンライン講座と比較しても、お気軽にお申し込みいただけることでしょう。  

通常価格:11,000円(税込)

保証について

最後に、大切なお知らせがあります。

私たち経営科学出版の提供するサービスには、返金保証があることがほとんどですが、今回の読書会については返金保証をつけないことといたしました。

佐藤先生から直接、学べる機会は貴重なもの。
しかもライブで、インタラクティブに交流できます。
ぜひとも積極的な姿勢で集中し、最大限の叡智を得ていただきたいのです。

今の世の中、さまざまなコンテンツを無料で見ることができます。YouTubeの動画など、その最たるものでしょう。
しかし、それらの無料コンテンツのクオリティはどうか?

有益なものもあるに違いありません。
しかし無料提供となれば、玉石混淆(ぎょくせきこんこう)となるのは避けられない。
石のほうが、玉よりずっと多くなるのは自明の理。

価格とは、物やサービスの「価値」を数量化したものです。
価格が無料、つまりゼロであるとしたら、価値がゼロであっても不思議はありません。
間違った情報を吹き込む、マイナスの価値のコンテンツすら少なくないのが現実です。

佐藤先生から得られる叡智は価値あるもの。
この確信をもって、私たちは『READ INTO GOLD 黄金の知的体験』を提供しています。
そしてライブは一期一会(いちごいちえ)。
素晴らしく価値ある時間を体験されることを、心より祈念いたします。


オンライン読書会の参加費は?

〈何でもありは、滅びのしるし。令和は戦後の完成形だ〉

著書/略歴

1966年、東京生まれ。評論家・作家。東京大学教養学部卒業。

1989年、戯曲『ブロークン・ジャパニーズ』で、文化庁舞台芸術創作奨励特別賞を当時の最年少で受賞。1990年、最初の単行本となる小説『チングー・韓国の友人』を刊行した。

1992年の『ゴジラとヤマトとぼくらの民主主義』より、作劇術の観点から時代や社会を分析する独自の評論活動を展開。この分析は21世紀に入り、政治、経済、歴史、思想、文化などの多角的な切り口を融合した、戦後日本、さらには近代日本の本質をめぐる体系的な探求へと成熟する。

主著に『感染の令和』『平和主義は貧困への道』『僕たちは戦後史を知らない』『右の売国、左の亡国 2020sファイナルカット』『夢見られた近代』など。共著に『国家のツジツマ』『対論「炎上」日本のメカニズム』、訳書に『新訳 フランス革命の省察』『コモン・センス 完全版』がある。

2019年以来、経営科学出版よりオンライン講座を配信。『痛快! 戦後ニッポンの正体』全3巻に続いて、『佐藤健志のニッポン崩壊の研究』全3巻が制作されている。

『感染の令和』とは?

『平和主義は貧困への道』で、緊縮財政路線の背後に戦後の平和主義がひそむことを提起、多くの言論人に衝撃を与えた鬼才・佐藤健志の最新刊。
かつては繁栄を謳歌した日本が、なぜ衰退・没落から抜け出せないのかを、〈あらかじめ失われた国〉というコンセプトで解き明かす。

戦後日本は〈うまく行くはずだったのに失敗した〉のではない。
本来は失敗を運命づけられていたのに、それが幸運にも抑え込まれたおかげで、いったん繁栄をつかんだのだ。
すなわち平成以後の衰退は、あらかじめ生じていた〈滅びへの感染〉が顕在化した結果にすぎない・・・

「戦後は良い時代」という通念をくつがえし、この国を破局へと追いやる隠れた構造を、政治・外交・経済・社会・思想・コロナなど、多元的な視点から論じ尽くす。
時代の全貌をつかむことで、現実の再建をめざす「知の黙示録」、それが『感染の令和』である。

戦後日本の必然的な帰結

とはいえ、なぜ日本はこんなことになったのか。
理解のカギは、コンセンサス・リアリティが「見解や主張の違いはあっても、みんな同じ社会の一員」という連帯感の基盤をなすことです。
つまりコンセンサス・リアリティは、ナショナリズムと密接不可分。

しかるに戦後日本では、〈国家の否定〉や〈政府への不信〉を特徴とする平和主義が、現実認識のテンプレとなりました。
むろん、ナショナリズムは否定の対象。
これは何を意味するか。

そうです。
75年あまりにわたって、われわれは「みずからを突き崩そうとするコンセンサス・リアリティ」のもとで生きてきたのです!
敗戦により、日本人は〈国家否定〉という病に感染した、そう表現することもできるでしょう。

しかも平成以後は、国家や政府の役割をできるだけ抑え込もうとする新自由主義型グローバリズムが定着する。
過去30年、〈国家否定〉の病は重症化の度合いを深めていったのです。

ならば令和日本の混迷と衰退も、必然的な帰結と言わねばなりません。
令和こそ、戦後がついに完成する時代かも知れないのです。
ただしこの「完成」は、とりもなおさず亡国を意味する。

日本再生のために必要なのは、コンセンサス・リアリティを再建し、経世済民が可能となる基盤を整備すること。
今回取り上げる『感染の令和』では、戦後日本にひそむ自滅のメカニズムを徹底分析、コンセンサス・リアリティの解体が社会の各分野に与える影響を検証することで、復活への道を提示します。

 

佐藤健志のオンライン読書会第2期 第2回

第2期総合テーマ「激動の2022年に立ち向かう」

今まで伝えした内容は、佐藤健志のオンライン読書会「READ INTO GOLD~黄金の知的体験~」第2期(全3回)の1回目をめぐるもの。
→第1期については、コチラからご確認ください 

 
「READ INTO GOLD~黄金の知的体験~」は、ZOOMを利用したオンライン読書会です。
第2期となる今回の総合テーマは「激動の2022年に立ち向かう」
次の3冊を題材に、最新の話題と深い分析を融合させ、他では得られない洞察と知見を提供します。

まず『「帝国」ロシアの地政学』では、〈ロシアの視点を知る〉ことを通じて、国際情勢について多角的・主体的な理解を得ていただく。
つづく『感染の令和』では、〈コンセンサス・リアリティ(共有された現実)の解体〉をモチーフに、現代日本の危機の本質をつかんでいただき、
そして『変異する資本主義』では、〈経済政策の革命〉を糸口に、日本再生の方策を手にしていただくことになります。

各回の内容は、むろん独立しています。
ただし回を追うごとに、知見や認識が積み重なり、より深い洞察にいたることができるようにも構成されている。
複利計算さながら、累積的な効果があるのです。

3回全てにご参加いただければ、「物事を総合的・体系的に見られるようになった!」と、ご自分でも驚かれることでしょう。
日本の問題と世界の問題がつながり、政治と経済、経済と歴史も一体化する。
巷(ちまた)にあふれる雑多な情報に惑わされることなく、時代の本質をつかみ、地に足をつけて判断・行動することができるようになるのです。

さらに第2期の内容は、第1期の内容とも〈累積的なつながり〉を持っています。
第1期のアーカイブ配信もご覧いただくことで、あなたの知見や認識は、さらに大きくふくらむことでしょう。

「最高の読書とは良書を読むことである」

ドイツの哲学者として活躍したアルトゥル・ショーペンハウアーは、読書についてこんな言葉を残しました。

「この世界には、まったくもって読むには値しない悪い書物…"悪書"が雑草のように生い茂っている。雑草というものは、麦の養分を奪い、麦を枯らしてしまうだろう。つまり、悪書というのは読者の『金』と『時間』と『注意力』を奪い取る存在なのだ。
本来であれば、そういった貴重な資源は良書に向けられてしかるべきだ。にもかかわらず、わが国の現在の書籍、著作の大半というのは、読者から金と時間をむしり取ることしか考えていない。さらに、著者も出版社も批評家も固く手を結び合っている。
・・・であれば 読書をする際の心がけとして大切なのは、多くの読者がわれ先にと、むさぼり読むような本に軽々しく手を出さないことだ。皆さんに読んでいただきたいのは、比類なき卓越した精神の持ち主、すなわち、あらゆる時代、あらゆる民族の生んだ天才の作品だけだ。それを熟読しなさい。
『悪書』というのは、精神の毒薬であって読む者の精神に破滅をもたらす。 一方、『良書』というのは真に我々を育て、啓発する。 したがって、良書を読み過ぎるということもない。
とにかく、良書を読む条件は悪書を読まぬことだ。人生は短く、時間と力には限りがあるのだから。古典の読書に勝るものはない。古典の大作家のものであれば 誰の本を読んでもらっても構わない。たとえ、わずか30分でもいいから読むといい」


私たちは今まで、とにかくたくさんの本を読みなさいと教わってきました。
しかし結局のところ、読書において本当に大事なのは「量より質」です。

令和日本、さらには戦後日本の衝撃的な真実を浮き彫りにする『感染の令和』を、著者の佐藤氏とともに学びましょう。

期間限定オファーでお申し込みされる場合は、今すぐ以下の注文ボタンからお申し込みください。  

➡︎アーカイブを申し込む

佐藤健志のオンライン読書会第2期

「READ INTO GOLD」第2回

<感染の令和>

合計:約2時間(本編1.5h Q&A30min)

※返金保証はありません。予めご了承ください。

通常価格11,000円(税込)

例を挙げましょう。
自民党の茂木敏充幹事長は7月19日、安倍元総理の国葬について「(国民の間に)反対の声が起こっているとは認識していない」という旨を述べました。

「反対する意見があるのは知っているが、あれだけ長く総理を務めた人物が非業の死を遂げたのだから、みんなで弔うべきだ」と言ったのではありません。
反対する意見など存在しないと言ったのです。

茂木幹事長の現実認識は、事実レベルでみごとに間違っている。
世論調査を見ると、安倍総理の国葬については、賛否が拮抗するか、でなければ反対のほうが上回っています。
のみならず、国葬に疑問を感じている人々が、この発言を聞いて「やっぱり安倍総理を弔おう」という気になるでしょうか?
政権党の要職にある人物が、社会をまとめるどころか、分断を煽るような発言をしたのです。

日銀の黒田東彦総裁も、6月6日の講演で「家計の値上げ許容度も高まってきているのは重要な変化」と発言、謝罪・撤回に追い込まれました。
「値上げ許容度」なる概念自体、聞いたことのない代物ですが、長年のデフレ不況に加え、コロナ禍による経済被害まで受けた家計が、なぜ値上げを許容すると考えうるのか。
物価高に苦しむ人々が、この発言を聞いて「じゃあ、値上げも我慢しよう」という気になるでしょうか?

自分に都合の悪い現実は、文字通り認識できない。
だから立場の異なる人々と現実認識を共有できない。
自分の都合ばかり並べ立て、それの何が悪いのか分からなくなる。
これこそ、コンセンサス・リアリティが解体した社会の姿なのです。
まさに「国が病むとき、現実も崩れる」ですが、こんな状態で経世済民が達成できるはずはありません。 

国が病むとき、現実も崩れる。

敗戦で生じた〈国家否定〉への感染は、
新自由主義のもと重症化した!

第2期(2022年)2回

『感染の令和』

特別動画